マウスピース型矯正治療

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マウスピース型矯正治療とは

マウスピース型矯正治療イメージ

マウスピース型矯正治療とは、治療のゴールに向かって少しずつ形状の違うマウスピースに交換しながら、徐々に歯並びを整えていく治療法です。
一人一人の歯列に合った透明なマウスピースが、治療の段階ごとに作製されており、一定期間装着した後、新しいマウスピースに交換し、歯を動かしていきます。

マウスピース型矯正装置の特徴は、何といっても目立ちにくく、食事や歯磨き時には取り外しができるということ。また、医療用プラスチック素材でできているため、金属アレルギーの方も安心して矯正治療ができます。 ワイヤーの矯正に比べて通院回数が少なく済むのも、忙しい方にとっては嬉しい特徴です。

矯正専門の歯科医が診る
マウスピース型矯正治療

装置優先の安易な選択はしないでください

あなたにとって矯正治療の目的とは何でしょうか?
「きれいな歯並び」「きちんと整ったかみ合わせ」「お顔全体のバランスが取れた美しい口元」にするために、時間も費用もかけて治療するのではないでしょうか?
忘れてはならないのは、矯正装置はそのための手段であり、「この装置で矯正治療する」が先になってしまうと、適切なゴールへ導けない場合もあるということです。

気軽な“マウスピース矯正”であっても、あなたの大切な歯並び・お顔のバランスが変わる歯科矯正治療です。 安易な選択はせずに、矯正専門の適切な検査をした上で、しっかり検討するようにしてください。

笑顔ばかりじゃない
マウスピース型矯正治療 💦

マウスピース型矯正治療を行っていると、患者さんのいろいろな反応が見えてきます。
最初は皆さんヤル気満々です‼
食事で外す度にしっかり歯磨きし、装着中の飲み物はお水だけ!と 自分を律しながら徹底して頑張ってくれます。
でも、これが6か月、1年と続いていくと…、段々おっくうになってしまうんですよね💦
やはり、コーヒーも紅茶も気軽に飲みたくなりますよね。
ワイヤー装置より痛みは少ないといわれていますが、 マウスピースの力で歯を動かして並べていきますので、 新しいマウスピースに交換する時はちょっときつく、
はめた当初はズーンとした鈍痛があるようです。
なので、お食事の時とか外した時にはホッとした感覚があり、 取り外しができる分、段々外している時間が延びてきて なかなか治療が進まなかったり、途中で辞めてしまうという話もあります。
「ワイヤー型の矯正治療のほうが楽チン」という患者さんがいるのも事実なのです。

マウスピース型矯正治療には限界があり、その見極めをするのは歯科医師です

マウスピース型矯正治療には適応症例があります。矯正医がその見極めをしっかりした上で、患者さんが矯正装置を選択できるのであれば、目立たない装置に越したことはないでしょう。

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当院の採用するマウスピース型矯正装置「インビザライン」は、アメリカのアライン・テクノロジー社に患者さんの歯のデータを送ると、治療のゴールに向かって少しずつ形を変えたマウスピース一式が送られてくるシステムです。
アライン・テクノロジー社は、独自に開発したソフトウェアにより3Ðの治療計画を作りますが、あなたの歯並び・かみ合わせがマウスピースで治るかどうかを診断してくれる会社ではありません。
アライン社の治療計画で、本当に歯が動き、きちんと並ぶか否かを診断するのは、あくまでも歯科医師なのです。従って、同じ患者さんでも、A医院ではインビザラインで治療できると言われたのに、B医院では難しいということが起こるのです。


より良い矯正治療を受けていただきたいのでもう一度お伝えしますが、気軽な“マウスピース矯正”であっても、あなたの大切な歯並び・お顔のバランスが変わる歯科矯正治療です。 ご不明な点やご心配なことは何でもご相談ください。矯正治療を専門とする歯科医師が、さまざまな知識と経験をもってお答えいたします。

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マウスピース型矯正治療の特徴

1. 透明で目立ちにくい

マウスピース型矯正装置「インビザライン」は、厚さ約0.5㎜の透明な医療用プラスチック素材でできているため、装着していてもつけていることがほとんど分かりません。装置が目立たず、治療中の見た目にストレスがないのが最大の特徴です。

2. 取り外しできる

他の矯正装置と違って取り外しができるため、食事の際も装置に食べ物が詰まることは無く、歯磨きも普段通り行えます。お口の中はいつも清潔に保つことができるので、矯正治療中のむし歯・歯周病リスクが軽減できます。

3. 金属アレルギーの心配がない

医療用プラスチック製のマウスピースは、金属を一切使用していないため、金属アレルギーがある方でも安心して矯正治療を行うことができます。

4. 通院回数が少ない

マウスピース型矯正治療は、患者さん自身でマウスピースを交換していただきますので、ワイヤーの矯正装置のような1か月ごとの来院は必要ありません。当院では、ワイヤーでの治療同様に計画通り歯が動いているかチェックするため、約2か月に1回来院していただいています。

マウスピース型矯正装置
「インビザライン」治療の流れ

マウスピース型矯正治療の代表格である「インビザライン」。1997年に米国のアライン・テクノロジー社により開発された矯正治療システムで、日本では2006年より治療が開始されました。
近年、さまざまなマウスピース型矯正装置が出てきましたが、当院では、マウスピース型矯正装置の中でも非常に多くの治療実績がある「インビザライン」での治療を行っています。

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検査・診断

レントゲン・写真撮影、口腔内3Dスキャナーでの歯型の採取などを行い、 マウスピース型矯正治療に適しているかどうかを矯正専門の歯科医師が精密に検査・診断します。

マウスピース型矯正治療には適応しない症例もあり、無理にマウスピースで治療をすると治療の仕上がりが悪くなる可能性があるため、当院では 矯正医がしっかり見極めることが重要と考えています。

検査・診断
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治療計画の説明

患者さんの実際の歯の動きを3Dでわかりやすくご説明します。予測される治療結果やおおよその治療期間が確認できます。

治療計画の説明イメージ1
治療計画の説明イメージ2
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矯正治療・歯の移動

カスタマイズ製作のマウスピースを毎日20時間以上装着していただき、1~2週間ごとに新しいマウスピースに交換します。 約2か月に1回(6週間前後)で通院していただき、治療の進捗や歯の動きなどを確認します。

矯正治療・歯の移動イメージ
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保定治療

きれいになった歯並びをその位置に安定させ、後戻りさせないようにする重要な期間です。
保定期間は2年程度ですが、通院間隔は3~6ヵ月に1回で済みます。
この期間、保定治療のマウスピースを利用して、ホームホワイトニングを行うこともできます。

マウスピース型矯正治療の留意点

1. 適応外となる症例があります

マウスピース型矯正治療には適応しない症例があります。歯科医院によってはどんな症例でもマウスピースで対応するところもありますが、矯正を専門とする歯科医院としては、適応できない症例の場合はお勧めすることができません。
また、マウスピース型矯正治療は細かい調整には不向きなため、治療のゴールへの精度を上げるためにはワイヤー等の補助的装置が必要になるケースもあります。

2. 長時間の装着が必要です

1日20時間の使用を守るようにしてください。マウスピース型矯正治療は、取り外しができる分、患者さん次第で治療の進捗や結果が変わってきます。従って、患者さんの年齢や性格によっては、固定式のワイヤーの装置のほうが合っている場合もあります。

3.マウスピースの自己管理が大切です

マウスピース型矯正治療は、マウスピースの交換は患者さん自身になるため、交換のタイミングを間違えないようにしてください。
また、マウスピースは透明で、食事の時など度々外すため、紛失にも注意が必要です。外した時は必ず専用のケースに入れるようにしてください。

口腔内3Ðスキャナー
「iTero(アイテロ)」を導入

マウスピース型矯正装置「インビザライン」に対応したデジタルスキャナー「iTero」。精密で正確な歯型データが入手できるため、より精度の高いマウスピースを作ることができます。

患者さんにとっては従来のシリコン印象での歯型採取よりも快適であり、3Dシミュレーションによる大まかな治療のゴールをその場で確認することもできます。

また、iTeroのデータはそのままアライン・テクノロジー社の製造工場へ送信できるため、マウスピース製作の期間が大幅に短縮されることや、放射線を一切使用しない点も、患者さんにとってはメリットとなります。

口腔内3Ðスキャナー「iTero(アイテロ)」

マウスピース型矯正治療
「インビザライン」の費用

当院の治療費用は、ワイヤーでもマウスピースでも変わりません。矯正専門の医院だからと言って、マウスピース型矯正治療でも技工料など何か特別な費用がかかるということはありません。
無利子の分割払いもご利用いただけますので、お気軽にご相談ください。

ワイヤーを用いた矯正装置との違い

ワイヤーを用いた矯正治療もマウスピース型矯正治療もそれぞれ特徴があり、もしどちらでも選択可能となった場合、どちらが良いかということは一概には言えません。
例えば、ワイヤーを用いた固定式の矯正装置は、取り外しできない分、確実に治療が進行します。
大切なことは、患者さんに合った矯正装置で治療を行うべきという点です。当院では、患者さんのご希望も十分に考慮した上で、治療を行う装置についてお勧めいたします。

当院のワイヤーを用いた矯正治療「スタンダードエッジワイズ法」については、こちらのページで詳しくご説明していますので、是非ご覧ください。

マウスピース型矯正治療Q&A

Q1

マウスピース型矯正装置はどのくらい目立たないものですか?

透明で薄い医療用プラスチック製の装置は、歯列に合わせてぴったりと作られているので、ご本人が言わなければ周りにはほとんど気づかれないことが多いです。

Q2

マウスピースは1日どのくらいつけていなくてはならないのですか?

基本的には1日20時間以上装着しないとならないため、就寝時もつけたままにしてください。マウスピースの装着時間が短かったり、装着し忘れたりすると、予定通りに治療が進まずに治療期間が延びてしまう恐れがあります。マウスピース型矯正治療の場合、より良い治療結果を得るためには、自己管理も大切な要素になります。

Q3

マウスピース型矯正治療の場合、飲食の時はどうしたら良いですか?

水を飲む場合はマウスピースを装着したままで構いませんが、基本的には食事の時も飲み物を飲む時もマウスピースは外してください。装着したまま飲食をすると、マウスピースに糖分が残ってむし歯や歯周病の原因になったり、カレーやワインなどはマウスピースを着色させてしまう可能性があります。また、熱い飲み物は医療用プラスチック製のマウスピースを変形させる恐れがあります。

食後は、歯に食べかすがついたまま長時間マウスピースをつけるとやはりむし歯の原因になるため、歯磨きをしてから装着するようにしてください。

Q4

マウスピースを装着して発音に影響はありますか?

初めて装着した時は違和感があり、一時的にサ行やタ行などが話しにくくなるかもしれません。しかし、裏側の矯正装置よりは舌への影響が少ないため、比較的早い日数で慣れて普通に話せるようになるかと思います。

Q5

マウスピースのお手入れ方法を教えてください

マウスピースは、毎回の装着の際には流水でよく洗うようにしてください。また、1日の終わりには歯磨きと同じように歯ブラシと歯磨き粉を使って洗浄してください。歯ブラシを使う場合は、外側・内側ともに力を入れ過ぎないよう弱い力でゆっくりと磨き、磨き終わったら十分に流水ですすぐようにしてください。

Q6

マウスピースの保管で気を付けることを教えてください

マウスピースを外して保管する時は、必ず専用のケースに入れる習慣をつけましょう。ティッシュペーパーなどにくるんで置いておいて、間違えて捨ててしまう(捨てられてしまう)トラブルがよく聞かれます。洗面所などの水場に置いておくと、透明で見つからなくなってしまうこともあるようですので、注意してください。

■治療内容

矯正装置を装着し歯を少しずつ動かし、歯並びや口元を整えていきます。

■治療期間及び回数

2~3年程度、月に1回程度の通院(保定期間は2年程度で3~6か月に1回の通院)

■治療費概算(自費)

約90~95万円

■リスク・副作用

  • 個人差はありますが、装置を付けた当初は不快感や痛み等があります。数日から1、2 週間で慣れることが多いです。
  • 歯を動かす際に歯根吸収や歯肉退縮が起こる場合があります。
  • 矯正治療中は歯磨きしにくい部分ができるため、むし歯や歯周病になるリスクが高くなります。
  • 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと、後戻りが生じる可能性が高くなります。

マウスピース型矯正装置(インビザライン)

  • マウスピース型矯正装置「インビザライン」は、日本国内では医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けていない未承認の医療機器です。材料については日本の薬事認証を得ております。
  • 米アライン・テクノロジー社の製品の商標であり、インビザライン・ジャパン社から入手しています。
  • 日本国内において医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けている同様の医療機器は複数存在します。
  • 1998年にFDA(米国食品医薬品局)により、医療機器として認証を受けています。
  • 日本では完成物薬機法未承認の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。